施工実例

菊池建設にいただきましたお客様の声を紹介します
お客様の声

T様ご一家

Interview10

無垢材の良さを実感できる注文建築
愛着を持ってものを大切にする気持ちを育む本物の住まい。

千葉県鎌ケ谷市T様ご一家

  • ご家族構成
    ご夫婦+子供2名
  • 生活スタイル
    子育て世代
  • 完成
    2009年7月
  • デザイン
    日本の家
  • 外観 ご主人の子供のころの記憶にあった焼杉を作業工房の外壁部分に使った外観。

  • 外観 ご主人の子供のころの記憶にあった焼杉を作業工房の外壁部分に使った外観。

  • 工房 約12帖の工房。本格的な電動工具のために200V電源を確保してあります。

  • 玄関 2帖大の玄関土間は引越し前のマンションに比べて広く確保しました。友人家族総勢34名が集まった時も全員の靴が収まりました。

  • 玄関 室内床は無垢の檜節板、壁は漆喰塗仕上げ。玄関収納には室内建具と同じパイン材を使用。

  • 和室 多目的に使える和室を玄関に最も近い1階に配置。押し入れの襖枠を白木にするなど落ち着いたナチュラルな仕上げに。

  • 1階ホール 建物の中心に立つ大黒柱は8寸(24センチ)角の檜。ホールは大黒柱2面に寄せて建具を閉めれば小部屋としても使えます。

  • キッチン 陽当たりのよい2階に設けたキッチンからリビングを一望できる。キッチンキャビネット本体はご主人の手づくり。本体と引き出し扉面材は無垢ナラ材を使用。

  • リビング 12帖大のリビングは座卓スタイルで広々とした使い方ができます。勾配天井にして小屋梁を現わしに。右手壁の上部に隣室への通風と採光のための開口部を設けました。床は無塗装の無垢檜節板、壁は漆喰塗仕上げ。

  • 2階階段ホール 「階段に腰掛けながら歯を磨く」家族のお気入りの場所となっている2階階段ホール。洗面化粧台とトイレが利用できます。

  • キッチンキャビネット シンクの前部分に設けた包丁・ナイフを収納できる引き倒し扉をはじめ、すべてご主人の手づくりによるキッチンキャビネット。

  • キッチンキャビネット 引き出しはかなりの重量にもスムーズな動作を確保した堅牢なつくり。コーナー部分も回転テーブルで空間を無駄なく利用しています。

  • 小屋裏収納 約5帖分の小屋裏収納をキッチンから使えるように確保しました。

01

無垢材の良さを生かした末長く住める住宅を希望

  • ご自宅の建築をお考えになられたきっかけは何ですか?

    ご主人様
    私は無垢材で家具をつくる仕事をしています。自宅とは別の場所に工房を借りて、毎日1時間半かけて通っていましたが、次男が小学校に入学する機会に、作業工房付きの自宅建築を思い立ち、検討を始めました。うちは家内も働いているため日中は自宅に誰もいなくなります。私が自宅で家具を製作していれば、下校してきた子供たちだけに留守番させることなく、安心だとの思いがありました。 私がつくっている家具は、接合金物を一切使わず無垢材だけでつくる「指物(さしもの)」と呼ばれる木組みの家具です。そのほとんどが注文を受けてから図面を起こして製作する一品ものです。図面の段階で出来上がる家具のイメージを、注文者に十分理解してもらうことが重要です。どこに置くのか、誰がどんな使い方をするのか、しっかりと話し合ってから図面にまとめていきます。注文住宅とよく似ていますね。愛着を持って使ってもらえれば、子孫代々使ってもらえる家具をモットーにしています。自宅を新築するにあたり、自分のつくる家具と同じように、無垢材を使った末長く住むことのできる家にしたいと思いました。

  • 奥様
    下の子が保育園の年長さんになった年のG.W頃から土地探しを始めました。翌年、小学校に入学する前に新居に引越しできればと思いまして。併せて住宅展示場や建築現場見学会などに出掛けて、建築会社選びも始めました。 検討していたのは木造軸組みの家です。主人の想い入れもありましたから、無垢材を使って住宅を建ててくれるところに絞って見て回りました。展示場を見学する中で「檜造り」のフレーズにひかれて入った菊池建設のモデルハウスは、木の香りが漂っていました。木造の良さを売りにする会社はいくつかありましたけれども、木の香りがしたのは菊池建設だけでしたね。

  • ご主人様
    他の会社では無垢材を使っていても、クリア塗装やワックスで木の表面を固めてあるために木の香りもせず、無垢材の良さを生かし切れていないと感じました。汚れや傷が付くことでクレームになることを警戒するからでしょうか、無垢材を使うことは可能だけれども、積極的ではないようにも思いました。そんな大手住宅メーカーの中には、無垢材を使うと金額が高くなることを言い訳のように繰り返し、プラン依頼をする前から断られたような気分になるところもありました。最新の設備機器や情報に明るいことは確かですが、目先のことを気にしすぎているような印象でした。創業以来、檜造り一筋に歩んできたという菊池建設は、無垢材を使うことに戸惑いがない、至極普通なことのような姿勢に共感を覚えました。

  • 奥様
    建築会社の目途は付きはじめましたが、土地の方は納得のいくものが見つかりませんでした。夏休みには連日、土地探しに出掛けました。土地情報をたくさん揃えていると思われた大手不動産会社は、どこも同じ情報を共有しているにすぎませんでした。ならば希望地域に出向いて、地元の不動産屋さんをあたるしかないと飛び込んだのが、この土地に巡り合えたきっかけでした。インターネットなどで情報を手軽に得ることができる時代になりましたけれど、なんでも揃っているわけではないと知りました。地道に足を運ばなければ得られない情報もあるということですね。 土地の購入が決まり、この土地に合わせた建物のプランを確認して、菊池建設さんとの契約にこぎつけたのは、秋も深まる10月下旬でした。この時点で、もう翌年の3月までに自宅を完成させることには、こだわらなくなっていました。むしろ納得のいく打ち合わせをして、しっかりとした建物をきちんとつくってもらおうと思いました。

  • どんな要望をされましたか?

    ご主人様
    契約時までに要望したことは作業工房を設けること、細かく部屋をつくらないこと、陽当たりのよい2階にリビング・キッチンを持ってくること、そしてキッチンキャビネットを自作したいということでした。契約後、施工に向けた実施設計の打ち合わせが始まりました。 実施設計を担当してくれたのは若い女性社員でした。聞けば我が家が実質的な設計デビューになるとのこと。熱意を持って毎回の打ち合わせに臨んでいる様子が判りました。どんなに細かな質問にも、必ずしっかりと調べて納得のいく返事をしてくれました。真面目で丁寧な対応に、打ち合わせが進むにつれて親しみを覚えるようになりました。 基本的なプランの変更はありませんでしたが、2階の居室とリビング・キッチンの配置を入れ替えました。よりシンプルに使い勝手が良くなりました。さらに外観に特徴を持たせたいと思うようになり、外壁の一部に無垢の木を使いたいと相談したところ「焼杉」を勧められました。焼杉は私の故郷では子供の頃、いたるところで使われていた馴染みのある材料でした。表面を炭化させることで水を撥き、耐候性が高まります。無垢の杉板を火で炙るだけの究極のエコロジー材料ですから我が家にピッタリです。さっそく1階の作業工房部分の外壁に使うことにしました。

02

ものづくりに共感を覚えたプロの仕事

  • 建築工事の様子はご覧になりましたか?

    ご主人様
    それまで居住していた分譲マンションは売却して、新築費用の一部に充てる必要がありました。4月から子供たちが通う学校の手続きのためにも、新居と同じ学区に引越して、仮住まいをすることにしました。最寄り駅と仮住まいの途中に新居があったため、建築の最中は毎日現場の前を通って仕事場へ通うことになりました。 2月中旬に着工、基礎工事が始まりました。鳶の職人さんたちが寒い時期に黙々と鉄筋を組んでいました。親方は強面な人で声をかけづらい雰囲気がありましたが、話をすれば親切に作業の状況などを説明してくれました。鳶職に限らず、施工に携わってくれた職人さんたちは、どなたも同様に礼儀正しく、丁寧な仕事ぶりでした。そして皆仕事が上手できれい。後から現場に入ってきた職人さんが、前の職人さんの仕事を褒めることもしばしばあり、他人を褒めながら自分の仕事も上手に仕上げていくという連携の良さに、さすがだなと感心させられました。

  • 奥様
    最も長い期間現場にいた大工さんは、私たちと同年代の方でした。また、主人と同じように無垢材を使って木工をしているという共通点もあって、気心の知れた者同士のように話がしやすかったですね。現場に行くたびに工事の進捗状況を判りやすく説明してくれました。設計打ち合わせの段階で図面を使って説明を受けていたものも、実際に現物が出来上がっていく中で改めて説明を受けると、格段に判りやすかったです。例えば階段下空間を利用したトイレや収納の天井の高さや形状などは、現場で大工さんの説明を受けることで納得してお任せすることができました。 今回、菊池建設さんにお願いしてよかったことは、主人がつくったキッチンキャビネットを入れることができたことです。主人のつくる家具はどれも素敵で気に入っているのですが、いつも注文を受けてつくっているので、すべて他人手に渡ってしまいます。いつかは自宅に主人の家具を置きたいと思っていましたが、新築を機会に特別注文のキッチンキャビネットをつくってもらうことでやっと実現しました。

  • ご主人様
    天板とシンクのステンレス部分のみを、菊池建設さんにメーカーから調達してもらい、キャビネット本体はすべて自分でつくりました。個人レベルでキッチンメーカーさんに、トップカウンター材だけください、と言っても受け入れてもらえないことなので、菊池建設さんに協力いただいて本当に助かりました。家内の身長に合わせてトップカウンターの高さを決めてあり、収納の使い勝手もふたりで考えた一品製作のこだわり仕様です。スライドレールと回転テーブルの回転軸など、限られた特殊金物以外は指物の技を活かし、接合金物類は使っていません。引き出しの底板には、自宅の床板端材を大工さんに取り集めておいて貰ったものを使いました。図面作成から完成まで4か月費やしてしまい、監督さんにはキッチン据え付けのスケジュール調整にお手間をお掛けしました。おかげさまでこの家の特徴になる、納得のいくものをつくることができました。

03

愛着を持ってものを大切にする気持ちを育む本物の住まい

  • 実際に住んでみていかがですか?

    奥様
    世間でエコロジー住宅というと太陽光発電などハイテク機器が出てきますが、我が家の場合は「何もしないエコ。ハイテクを導入しないエコ。」です。主婦の本音を言えば快適設備はあれば嬉しいものです。実際、契約前に床暖房も検討しましたが限られた予算の中で何を優先して自分たちの住宅に求めるのか、夫婦でじっくりと話し合いました。結論としては住宅の基本的な部分を、きちんとつくってもらおうと。丈夫で長持ちのする本物の住まいをつくってもらえれば、快適設備は後からつぎ込むこともできるだろう。実際に暮らしてみてから判断しても構わないだろうということになりました。 エアコンだけは各部屋に設置しました。実際に住んでみると夏は風通しがよく、ほとんどエアコンなしで過ごすことができました。マンションに比べれば、床面積が増えたこともあって冬は肌寒く感じます。でも耐えられない寒さではありません。ならば長時間寛ぐ場所だけホットカーペットやコタツで採暖するのもいいじゃないかと。テーブルよりもコタツ派の私たちには、必要な時に必要なところだけ暖房できれば十分だなと思っています。エネルギーを大量消費する快適生活ではなく、必要な分だけこまめにエネルギーを使う生活。無垢材や天然素材でつくられたこの家に住んでいると、そんなスローライフと呼ぶようなエコ生活が自然と馴染んでくるから不思議です。

  • ご主人様
    完成した我が家は、引き渡しの寸前まで大切に養生してくれたため、削りたての白木の木肌が初々しい住宅に仕上がっていました。自分たちのものとなった時から、家族とともに時間を刻み始め、次第に色艶が増してくるのを実感しています。リビングから見上げる梁材も赤味を帯びてきました。漆喰の塗り壁も、最初表面がつるっとした感じでしたが、次第に固く引き締まってきめ細かな凹凸を感じるようになりました。照明の照り返しがテカテカしていたものが、今では柔らかく感じられます。無垢材や天然素材を使ったものは、熟成されていくかのような経年変化に魅力がありますね。 無垢材というと取り扱いに神経質になる方が多いようですが、あまり臆病にならず気軽に接して欲しいと思っています。我が家では子供たちに慣れ親しんで貰う為に、家族全員で床にミツロウを塗りました。みんなで手入れすることで大切にしようと思う気持ちと愛着が湧いてきます。無神経に汚したり傷付けたりしないような気配りが、自然と身についてきます。

  • 奥様
    新築披露も兼ねて、親しい友人家族が集まった忘年会をこの家で開きました。総勢34名の老若男女がこのリビングに揃い、持ち寄った料理を披露しながら食事をして楽しみました。勾配天井で頭上空間が広がっていることもあって、狭苦しさを感じることはなかったですね。みなさん口々に木の香りが心地良いと褒めてくれました。我が家の照明を見て気に入り、後日自宅の照明を真似て付けましたと言ってくれた人もいて嬉しかったですね。また玄関に34名分の靴が並んだ様子は圧巻でした。マンションではありえない光景でしたね。 子供たちも木の香りが好きですね。1階にある檜大黒柱の“背割れ”箇所が我が家で一番香りのする場所なのですが、二人揃って鼻を寄せて香りを嗅いでいたりします。

  • ご主人様
    無垢の木の良さをもっとたくさんの人に知ってもらいたいですね。家具の場合、無垢材に憧れを持っていただいても、実際に接して貰える機会が少ないのが残念です。無垢材でできた家具は四季に応じて動きが渋くなったり軽くなったりします。それを欠点と思うのではなく、季節を感じられる特徴だと許容できるゆとりが欲しいですね。なにより、使い込むにつれて熟成されていく味わいの良さは、無垢材でなければ得られません。普段の生活の中で無垢材に触れる機会の多いこの家は、そんな無垢材の魅力を伝えていける絶好な場所にもなりました。百聞は一見に如かず、です。我が家に訪れる方に無垢材の魅力を実感してもらえると嬉しいですね。

  • 奥様
    家族にとってはこの家は住まいそのものですから、快適に暮らしていきたいと思っています。家族それぞれに“お気に入り”の場所ができてきました。私にとって一番の場所はなんと言ってもキッチンです。使いやすいことはもちろん、6帖大の広さは料理の創作意欲をかきたてられるアトリエのような場所で、リビングも一望できますから居心地がいいですね。また2階階段ホールに洗面化粧台を設けたので、朝晩の歯磨きは階段に腰掛けて丁寧にブラッシングする習慣が子供たちにもついてきました。私にとってもお気に入りの歯磨きスタイルです。 玄関ドアを開けた時にスーっと香ってくる檜の香りをたっぷりと吸い込み、トントンと高らかに響く階段の足音を聞く毎日。年に一度は家族揃って床にミツロウを塗る、こんな暮らしの中に子供たちへの貴重なプレゼントがあるのだと思うのです。心や体にしみこむ木の香りや、木と触れ合う体験を子や孫へ遺していけるこの家に住むことができて、私は本当に幸せだなあ、と感じています。

  • スタッフ
    木を慈しみ、大切にする気持ちを共有するお話を伺うことができて、大変感動しました。本日はありがとうございました。

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