Interview19
愛犬とともにノビノビと育つ子供を
家族が温かく見守る2世帯同居の住まい
埼玉県日高市I様ご一家
01
駐車スペースとゆとりある住まいを求めた住み替え計画
ご自宅の建築をお考えになられたきっかけは何でしたか?
奥様
結婚して主人も一緒に母と暮らすようになり、実家が手狭になってきたため住み替えを考え始めたことがきっかけです。クルマも3人がそれぞれ所有していたので3台分の駐車スペースを確保するだけでも大変でした。程なく子供を出産すると本当に以前の住宅では手狭になってしまい、住み替えの土地を本格的に探し始めました。
ご主人様
住み替えについては義母と家内が長年住み慣れた家を売却して探すわけですから、基本的には2人にお任せでした。私はクルマで出勤しますから、どこに新居が移ろうがほとんど影響ありませんし。しいて言えば、クルマを効率よく駐車することができて、要望する間取りの住まいが建てられる敷地形状であることが、条件だったというところでしょうか。実際、建築地が決定する前に住まいのプランニングを始めていました。家族全員が心地よく暮らせることのできる住まいを建築可能な土地が見つかることを前提にして。
奥様
プランニングの打合せと土地探しを同時併行で進めていましたが、運よくプランニングで想定していたものに近い、この土地が見つかりました。以前の住まいと同じ市内で、馴染みのある場所でもあったのでこの土地に決めました。建物の方は私と母が出していた間取りの要望を主人がまとめ、主人とご縁のあった菊池建設さんに相談していましたが、基本プランもほぼ納得できるものになりましたので、その流れで菊池建設さんにお願いすることにしました。
住まい選びのポイントは何でしたか?
ご主人様
家を建てるのであれば、日本の気候風土に最も適した木造在来軸組工法の家にすべきだと思っていましたから、迷いはありませんでした。子供も生まれて家族全員が健康的に暮らしていける住まいを考えると、本物の無垢の木の家しかないですよね。菊池建設さんは創業以来、檜を使った家づくりで定評がありましたから、間違いないと思いました。大工さんをはじめ職人さん達が皆プライドを持った、丁寧な仕事をすることも聞いていましたから。和風好みの私にとっては申し分ない建築会社ですが、和風住宅に手慣れている反面、洋風デザインのセンスはどうかなということは家内から問われていました。女性陣の要望は伝統的な和風住宅ではなく、洗練された現代的な洋風デザインでしたので。どこまで二人の要望に応じられたデザインにできるのかといった感じでしたが。
奥様
結論からいえば、私も母も出来上がった我が家を見て、やっぱり「日本の家」になってしまったな、と思いました。主人の要望で、1階には檜の大黒柱を入れたり白木のドアなどを使ったりしましたので、結果としてリビング室内は日本的な和のテイストが漂っていますよね。我が家を訪れるお客さんの中にも「和風調のリビングですね。」と言われる方がいらっしゃいます。 2階の居室は、菊池建設で施工中のお宅を拝見したときに目にした、白いフローリングとダークマルーン色の建具を合せた、コントラストの効いたコーディネイトでお願いしましたので、イメージに近いデザインに仕上がりましたけれど。言葉で説明されるより、実際に施工例を見せて貰うとか具体的なビジュアルで確認することが重要ですね。我が家の場合は、最終判断を和風好みの主人に任せてしまったことも要因かと思いますが。
ご主人様
我が家で一部屋だけの和室には、さりげなくこだわりのある設えにしてしまいました。柱はもちろん、造作材まですべて檜を使った部屋です。リビングに隣接するので、まとまりを考えて襖の枠も黒くせず、檜の白木仕立てにしました。襖紙の貼り方にもこだわりがあるのですが…。生活スタイルはソファや椅子で過ごす現代的な住まいになりましたけれど、風合いは日本の家です。デザイン面で女性陣の要望に応えきれなかった要因が私にあることは認めざるを得ませんね。
02
愛犬と暮らす2世帯同居住宅の工夫
ご自宅の特徴を教えて下さい。
ご主人様
我が家は2世帯同居住宅です。各自の居室はプライベートを尊重するよう配置などを考慮しましたが、キッチンやリビングダイニングは共有スペースにして、家族全員が集う場所を中心に間取りを決めました。玄関も一つです。帰宅してくれば必ずリビングダイニングを通って各自の居室に行くよう、玄関ホールはリビングにだけ繋がっています。キッチンも家内と義母が二人揃って炊事できる広さを確保しました。義母の部屋にお茶を入れられる程度のミニキッチンを設けましたが、食事は一緒です。2世帯が生活を共にすることで、幼い子供にとっては母親と祖母に見守られる、安心な家庭が実現します。
奥様
我が家には、娘が誕生する以前から飼っている大切な家族の一員、愛犬「コタロウ」もいます。コタロウの飼育ゲージをキッチンの一隅に置いて、リビングダイニングをコタロウの活動範囲にしていますので、コタロウにとってもリビングダイニングに家族が集うことは好都合です。室内で犬を飼うためにも、極力家具を置かず床面を広くしておきたいと思い、物入れや収納をあちこちに設けて貰いました。今のところダイニングテーブルセットとソファのほかには床置きの家具はありません。また、屋外で散歩させて戻ってきたときに犬の足を洗う外水栓を、玄関のポーチに作って貰いました。一般にポーチより低い、地面に立てることが多い外水栓をタイル張りのポーチ床に設けることで、使い勝手がとても楽になりました。愛犬と住む家を検討されている方には、是非ともお知らせしたいアイデアです。
ご主人様
テレビを見るのが好きで、本当は家中にテレビを設置したいくらいなのですが、とりあえずリビングとダイニング、主寝室のテレビは壁掛けタイプにしました。比較的大型のテレビにもかかわらず場所をとりません。床面を使わないので部屋がスッキリとまとまります。リビングのテレビはBDプレーヤーなどのAV機器も壁の中に収納スペースを作りましたので、ソファの正面に壁掛けテレビがあるだけです。ペットと一緒に暮らす家には最適な仕上がりではないかと自負しています。
収納にも工夫があるとお聞きしました。
ご主人様
収納の扉に天井まである3枚引き戸を入れて貰いました。一般的な2枚の引き違い戸よりも開口部が広くなります。さらに引き戸なので場所をとりません。この3枚引き戸の収納を義母の部屋と玄間、キッチンに設けました。キッチンの収納は食器棚相当の奥行きにして、中のものを取り出しやすくしてあります。また玄関にはシューズクローク室をつくり、収納家具を置かずにスッキリとしたスペースにして貰いました。腰掛け待ち合いのようなベンチも作って貰いました。子供に靴を履かせてやったり、手間のかかるブーツを履いたりする時に便利です。玄関先で受け取った荷物を仮置きしたり、お客さんと話し込んだりするときにもベンチは役立ちますね。
奥様
玄関ホールの3枚引き戸収納の中に、外出するときに使うジャケット、コート類を納めています。部屋の中に持ちこむと置き場所に困る物も玄関ホールの収納に入れられるので、家の中が片付けやすく助かっています。 玄関の手摺りを天井から式台まで貫く1本の木製ポールにして貰いました。見た目にも特徴があって、実用になるデザインになればと思いお願いしましたが、ちょっと太めのサイズになってしまいました。万が一にも折れないよう、大工さんが気遣ってくれた結果なので少し無骨な感じがしますが、これも我が家ならではの特徴の一つです。
母の希望もあり、太陽光発電システムを併用したオール電化住宅にしました。ガスと電気の組み合わせで賄っていた光熱費が、電気だけになりましたが、以前の住宅よりも抑えられるようになりました。建て替えに伴い、家電品も新しくした結果、最新のエアコンや冷蔵庫の省エネルギー性能の効果が大きいと思います。住宅自体も断熱性能が上がり、エアコンの稼働率も以前ほどではないことも光熱費削減につながっていますね。そのため太陽光発電による余剰電力は、かなりの量を電力会社に買い取って貰っています。
ご主人様
天気のいい日には、太陽光パネルの発電状況をモニターで見るのも楽しみです。余剰電力の売り上げで、イニシアルコストを回収できればとまでは思いませんが、従来消費するだけの立場から電力を供給することで夏の電力不足解消に少しでも貢献できたと思えば、少し誇らしい気分です。
奥様
オール電化住宅の特別電気料金メニューで契約しているので、昼間の電力消費は抑えて、電気代のお得な時間帯に掃除・洗濯やIHクッキングヒーターを使うようになりました。朝晩の時間帯に効率よくテキパキと家事を済ませて、日中はのんびり過ごすことが生活のリズムをつくるとともに、電気代の節約にもつながります。
03
末永く家族が快適に暮らせる我が家
実際に生活をなさってのご感想はいかがですか?
奥様
母の部屋に3畳相当の畳コーナーを作って貰いました。床から40cmの高さは腰掛けにもちょうど良い高さです。ベッド代わりに布団を敷いて就寝していますが、布団の出し入れも身体に負担が少なく快適に使いこなしているようです。畳の下には引き出し収納もあり重宝しています。将来を見据えた「ユニバーサルデザイン」を取り入れることができたのも、注文住宅ならではで、思い切って住み替え建築して良かったと思います。 1階の部屋はすべて南面にベランダサッシをいれて、ウッドデッキで屋外からもそれぞれ行き来できるようにしました。天気の良い日には娘はコタロウと一緒になって、リビングと母の部屋を周回するようにウッドデッキを走り回っています。ノビノビと育つ娘の姿に、家族全員満足しています。
ご主人様
今は娘も幼いので子供部屋を与えていませんが、将来3人までを想定して部屋を用意しました。少子化が進み、将来を託す子供たちが健やかに安心して成長できる環境整備の重要性が問われている現在、我が家においては家族全員で温かく見守ることのできる住まいを実現できたのではと思っています。これから授かるであろう子供たちも含め、みんなで明るく楽しく暮らしていきたいですね。
スタッフ
ペットと一緒に暮らす住宅の施工例が増えている中で、ご家族の絆を大切にされた2世帯同居のお住まいを拝見できる良い機会を頂きました。さらにお子様に恵まれ、ますます明るく幸せなご家庭を築いて頂ければと思います。本日はありがとうございました。