施工実例

菊池建設にいただきましたお客様の声を紹介します
お客様の声

T様ご一家

Interview21

なだらかに起伏した「むくり屋根」が特徴の
モダンな生活スタイルに調和した和の住まい

東京都調布市T様ご一家

  • ご家族構成
    ご夫婦+お子様1名
  • 生活スタイル
    子育て世代
  • 完成
    平成24年2月
  • デザイン
    純和風
  • 外観その1 道行く人も思わず足を止めて見上げる、目を引く上品な「むくり屋根」の佇まい。

  • 外観その2 四季折々の風情が楽しめるヤマモミジを中心にした雑木の前庭。

  • 外観その3 真夏の日差しを遮る屋根の深い軒の出とケラバ、2階の軒天井まで届く丸太柱が印象的な南面外観。

  • 玄関正面 乱張りの敷石と飛び石の通路でつながれた玄関。丸柱と丸桁で支えられた下屋庇が落ち着いた佇まいをつくり出しています。

  • 玄関ホール 檜の式台、腰掛けやホール正面の飾り床など、数寄屋建築の意匠を取り入れた玄関。

  • 玄関 素通しガラスの千本格子戸から屋外の景色がうかがえる玄関。掛込み天井の照り返しが美しい陰影をつくり出しています。

  • 和室 対東南2方向に広縁を廻した和室。風通しも良く、寝室にも活用されています。

  • リビング 大きな吹き抜けと開口部が特徴的なリビング。冬は日差しが降り注ぎ、薪ストーブは夕方からの点火でも十分な暖かさが。

  • リビング・ダイニングキッチン キッチンは独立型ながらダイニングテーブルと対面スタイルに。窓際にパソコンコーナーを設けました。

  • リビング吹き抜け 2階から見下ろすリビング。1・2階の一体感がこの住宅の特徴になっています。

  • 2階勉強室 高窓にして壁面を大きくとった北側壁にカウンターを設け、落ち着いた勉強コーナーに。カウンターと正面の本棚は棟梁が腕を揮った作品のひとつ。

  • 浴室 ハーフユニットを利用して、壁を檜板貼りとした浴室。

01

憧れの「むくり屋根」を実現する新築計画

  • ご自宅の建築をお考えになられたきっかけは何でしたか?

    ご主人様
    これまでは勤務先の社宅に住んでいました。娘が誕生してしばらくすると、この子が小学校に入学する時には持ち家を得て、自宅から学校へ通わせてあげたいと思いはじめました。幸い地元に戻ってくれば土地がありましたから、建てたい住宅の内容が見定められれば決断するだけでした。独身時代には「コンクリート打ちっ放しの家」とか「北欧住宅」や「ロッジ風の家」など、日常とはちょっと変わったデザインの住宅に関心がありました。しかし家族ができて日々の生活の中で、しだいに日本で建てるのなら使う材料もデザインも日本のもので、と思いはじめました。

    あらためて日本の家に興味を持って見はじめたころに、「むくり屋根」の住宅を目にしました。伝統的な社寺建築の軒先を反らせた屋根が格式高い印象を持っているのとは対照的に、なだらかに起伏した「むくり屋根」には和やかさを感じます。意識して「むくり屋根」を調べるほどに、その魅力にとらわれていました。やがて実際に「むくり屋根」の住宅を見る機会があり、実物を間近に見てみると、手間暇かけて造られたと思われる独特の起伏した瓦屋根は、想像以上に素晴らしいものでした。それまで漠然と考えていましたが、この体験があって、我が家を建てる際には必ずこの「むくり屋根」を取り入れようと決心しました。

    それから「むくり屋根」の住宅を手掛けている建設会社を探しましたがなかなか見当たりません。京都を中心に伝統的な数寄屋建築の事例はいくつかありましたが、身近な東京近郊にこれはと思われる事例はほとんどありませんでした。そこで「むくり屋根」を手掛けられそうな和風意匠の住宅を得意にしている会社を選び、問い合わせることにしました。 大手住宅メーカーも何社か問い合わせましたが、すべて手掛けられないとの返事。なかには「むくり屋根」を知らない担当者もいて、相談相手になりませんでした。

  • 菊池建設を知るきっかけは何でしたか?

    ご主人様
    菊池建設はインターネットで検索しているうちに見つけた会社です。会社のホームページには「むくり屋根」の施工実例は見当たりませんでしたが、上質な和の住宅を数多く手掛け、社寺建築まで施工していることが判ったので、この会社ならば「むくり屋根」も手掛けられるのではないかとの期待を持ちました。ネットで資料請求をしたところ、資料を届けてくれたのが営業担当のKさんでした。初回訪問のときには十分なお話ができなかったので、あらためて立川のモデルハウスへ出掛け、Kさんと面談しました。

  • 奥様
    Kさんは工務監督の経験がある方で、木材のことも技術的なこともよく知っていました。もちろん「むくり屋根」についても理解してくれて、ぜひとも請け負わせて欲しいと、積極的な返事をいただきました。主人がやりたいと思うことを細かく説明しなくても、すぐに理解してくれる知識の広さに、心強い相談相手を見つけた様子でした。

  • ご主人様
    「むくり屋根」のほかにも和の設えを取り入れたリビングのイメージがありまして、カーテンではなく内障子を入れたサッシ窓や吹き抜け、そして薪ストーブを入れること。リビングに内障子を使うことは、菊池建設では割とオーソドックスな手法のようで、モデルハウスを始め一般住宅でも数多く手掛けていました。写真もいくつか拝見し、自分がイメージしている住宅の姿と、この会社で手掛けた建物が重なって見えるようになりました。

02

経験と知識が豊富なプロならではの家づくり

  • 契約を決めて頂いた要因は何でしょうか?

    ご主人様
    会社選びのなかで最後まで菊池建設と比較検討していた工務店はありました。菊池建設と同様に、国産ヒノキを使い、漆喰塗り壁など素材にこだわりを持って家づくりをしている会社でしたが、最終的には和の施工実績の多い、菊池建設にお願いすることにしました。担当のKさん自身も経験豊富な人物で安心して相談できたことも大きな要因でしたね。 契約は平成23年3月でした。東日本大震災のすぐ後です。大手住宅メーカーの営業さんは、耐震性能や断熱性能がいかに優れているのか、数値を示した資料で自社の優位性を訴えていましたが、ことさら性能値ばかりアピールされても、心に響いてきませんでした。大きな地震にも倒壊しない住宅にすることは当然のことで、性能に加えて和の設えのよさとか、感性に訴えてくる魅力のない住宅は私にとって価値がありません。耐震性能や断熱性能は大丈夫ですかとの質問に、二つ返事で答えてくれるだけで十分でした。

  • 奥様
    契約後はKさんに加えて、設計担当のMさんにも随分とお世話になりました。設計の打ち合わせはキッチン回りなど家事関係を私が中心になったほかは、基本的にすべて主人にお任せでした。主婦としては使い勝手の良いキッチンや収納の確保が気になるところでしたが、適切なアドバイスを頂いて満足な仕上がりになっていると思います。 特に使い勝手が良くて気に入っているのが食品庫です。システムキッチンのキャビネットだけでは収まりきれず、かさばりやすい調味料やキッチンツール類も片付けられて、必要な時にはすぐに取り出せます。また、洗面脱衣室へ移動しやすい出入口もキッチンに設けてもらいましたから、家事全般において合格点をあげられる家ですね。

  • ご主人様
    縮小された図面では分かりにくいことはありますよね。今回は「むくり屋根」をいかに美しく仕上げてもらえるかで業者選びをしたこともあって、できるだけ大きな図面で確かめたいという気持ちを担当者の方が汲んでくれました。小屋桁から上の部分だけ、むくり屋根の曲線を大型プリンターで出力できる最大のスケールで印刷したものを用意して見せてくれました。設計打ち合わせの最後の確認作業でした。それまでの外観立面図に比べると格段に大きく表示された、見たかったところだけをクローズアップした線画に、しばらく見惚れていましたね。

  • 施工中に、記憶に残ったエピソードを教えてください。

    ご主人様
    工事が始まって上棟の時にも感慨深いものがありましたが、数日後、屋根の垂木が取り付けられた時は、思わず「格好いい」と口をついて出てしまったほど感動的な情景でした。なだらかな「むくり屋根」の曲線を作るために、通常よりも細い垂木を、本数多く使う必要があるのですが、棟梁と応援の大工さんたちが一本一本調整しながら本当に手間を掛けて丁寧に作業してくれていることが分かりました。仕事に誇りを持っている職人さんには、一般に気難しい性格のイメージがありますが、棟梁は真面目な方で偶然にも私と同じ年齢でしたので親近感もわきましたし、話しやすかったですね。 2階の勉強室は、壁一面に造り付けの本棚や、机代わりの木製カウンターなど大工さんの技量が問われる造作工事がありましたが、どれも丁寧につくってくれました。完成した住まいは素晴らしい出来栄えで、棟梁には本当に感謝しています。

  • 奥様
    娘家族の新築現場が気になったようで、私の父親がほぼ毎日散歩がてら見に来ていました。まるで自分の家ができるのを楽しみにしているように、写真やビデオを撮影していましたね。工事は無事何事もなく順調に進んでいました。その様子を見ていた父が、今でも立派な住まいができてよかったと言ってくれることがうれしいですね。

  • ご主人様
    棟梁の木工事だけでなく、すべての職人さんがプロ意識を持って仕事していました。しかもお互いの仕事を認め合って、気持ちよく仕事をしている様子に安心しました。瓦屋さんも、なだらかな曲面に瓦を設置する際に、一枚ずつ、瓦の突き合わせ面を削って隙間が出ないように調整していたことを知って、本当に手間の掛かる仕事を丁寧にやってくれたんだな、と感謝の気持ちでいっぱいです。 この家を見て「むくり屋根」で家を建てたいというお客さんが現れたそうで、ちょっと誇らしい気分です。よそのお宅ですけれど、完成したら是非とも見てみたいですね。

03

気持ち安らぐスローライフを満喫できる和の住まい

  • 住み心地はいかがですか?

    ご主人様
    住んでみての感想は快適の一言です。引き渡しがまだ冬の寒さが残る2月だったので、ストーブを使いましたが予想以上の快適さです。リビングは南面に大きく窓を設けているので、晴れていれば日中の日差しがたっぷり入って暖房が無くても過ごせます。日没後ストーブに火を入れて暖房を始めますが、深夜零時に最後の薪をくべておけば、明け方まで温かさが残っています。床板に30ミリ厚の杉板を使っていますから、足もとも冷たくはないです。

  • 奥様
    これから夏を迎えますが、屋根の軒先や「けらば」を大きくとってもらいましたから、夏は日差しも遮られ、南から北へ風が抜けていく風通しのよい間取りで、涼しく過ごせると思います。 2階に子供部屋はありますが、まだ娘も幼いため家族3人で1階の和室を寝室にしています。南と東面に広縁があり、一番いい部屋です。風通しも良く、広縁では洗濯物も干せます。

  • ご主人様
    リビングの吹き抜けが思いのほか良かったです。2階の勉強室と呼んでいる多目的室が、吹き抜けからリビングを見下ろせる位置にあるのですが、冬はリビングと同じ暖かさで過ごしやすい場所です。吹き抜けに面した明り障子を閉めておけば、落ち着いた個室にかわります。ジャズが好きで、休日はこの部屋のオーディオでCDを再生して聞いていますが、吹き抜けを通してリビングにも程よく聞こえるBGMになります。この絶妙な一体感は我が家ならではの特徴ですね。

    建物が完成して、道路側から玄関までの間の造園工事をやりまして、自然な雑木のアプローチに仕上がっていると思います。朝、出掛けるときに玄関は日が差し込む方向に向いているので、一日の始まりを清々しい気分で迎えられます。道路側からみた我が家の佇まいもなかなかのものだと思っています。あとはちょっと殺風景な境界のブロック塀を何とかしたいな、と思っていますが、少しずつ楽しみながら庭も手を入れていければと思います。

  • スタッフ
    施主とは「仕事を施してくれる人」という意味で本当にありがたい存在ですが、「むくり屋根」という腕を揮える仕事を与えて頂き、建築屋冥利に尽きる機会に感謝致します。出来上がった日本家屋の素晴らしさを今後も自信を持って伝えていきたいと思います。ご家族の皆様、これからもお元気でお暮らし下さい。本日はありがとうございました。

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