Interview13
家族の環境意識が高まる
太陽光発電を導入したオール電化の住まい。
横浜市港北区G様ご一家
01
家族と一緒に家づくりを真剣に取り組んでくれるパートナー選び
ご自宅の建築をお考えになられたきっかけは何ですか?
ご主人様
長女の小学校入学に併せて、自宅の新築を計画しました。この土地は私の実家があった場所です。両親が転居して空き家となっていたので、両親の了解を得てこの場所で私たち家族の家を新築することにしたのです。
奥様
私の父が北海道で建築設計事務所を営んでいるため、当初は父に設計を依頼して地元工務店で施工してもらうことを考えていました。ところが、父と話をしてみると住宅に対する“常識”に食い違いがあるんです。原因は気候風土の違い。梅雨がなく冬の寒さの厳しい北海道では、真冬に快適な生活を実現することが最優先されます。北海道と横浜では気候の違いから使用する材料も違えば、住宅の使い方や暮らし方まで異なることが多いことに気付かされました。また、工事が始まれば設計者の施工監理が必要になりますが、そのために父が北海道から現場に足を運ぶこともかなわず、設計段階からのすべてを地元工務店に依頼する方針に変更しました。
ご主人様
もともと義父に設計をお願いしようと思ったのは、私たちには大手住宅メーカーのブランド志向がなく、私たちの要望を満足してくれる設計もさることながら、実直にコツコツと手作り感覚で建築してくれる工務店や大工さんと、一緒に我が家をつくっていきたいという思いがあったからです。
義父の知り合いの方からの勧めもあって、地元地域の工務店などを紹介してくれる、住宅会社マッチングサービスへ相談に出掛けました。要望として、技術力があり構造をしっかりつくる実績のある工務店であること、太陽光発電を導入したいことなどを伝え、数社の紹介を受けました。そして工務店ではないけれど、要望に適した会社として最後に紹介されたのが菊池建設でした。
会社選びの決め手を教えて下さい。
ご主人様
複数の会社と打ち合わせを進めるうちに、要望を的確に汲み取ってくれる会社に絞られてきました。同じ話をしても、後日、的外れな提案を持ってくるところにはご遠慮願いました。そして最終的には菊池建設を含めた2社に絞られました。
2社に共通していたのは木材にこだわりがあり、特に無垢材を使うことに長けている点。どちらも施工実績が豊富にあり、技術面でも信頼できるように思われました。しかし限られた予算の中で、最後の決断をしなければならなくなったときに、建築費を下げるために単純に間取りを小さくしましょうという会社と、間取りは変更せずに細かな仕様変更などで希望を叶えようと努力してくれる会社とに分かれました。時間もかけて検討し、家族が生活する様を繰り返し図面に重ねて見てきた間取りを変更することは、私たちには容認できませんでした。結果として、私たちと一緒に我が家の実現のために手間暇惜しまず考えてくれる会社、菊池建設と契約することにしたのです。
奥様
本気で住まいづくりに付き合ってくれる、安心して任せられそうだ、との思いに間違いはありませんでした。契約後も納得のいくまで打ち合わせに応じてもらい、設備機器や照明器具選びにもとことん付き合ってくれました。また、資金計画の相談はもちろん、住宅取得後の確定申告などまで面倒を見てもらいました。こだわりの注文住宅を実現できたのは、大手住宅会社にも負けない建築の実績や技術力がありながら、大手住宅会社では対応できない細かな要望にも、一品製作を売りにする工務店のような柔軟さで応えてくれた菊池建設だからだと思います。
02
周囲からも注目を集めるこだわり住宅
施工中の様子はいかがでしたか?
ご主人様
建築の最中には丁寧な仕事ぶりが近隣の方にも注目されていました。毎週末、時間があれば家族で建築現場に足を運びました。親子2人組の大工さんは優しい人柄で、子供たちも可愛がってもらいました。当初からじっくり時間をかけてつくってくれる工務店を望んでいたこともあり、ゆっくり丁寧に仕上げてくれることに感謝していましたが、素人目には作業が進んでいないように見える時期もあり「本当に間に合いますか」と心配になることもありました。でも、誇りを持って仕事をしているだけあって、きっちりと仕上げてくれました。大工さんに限らず、すべての職人さんが同じように仕事に誇りを持っていることが判る仕上がりで、満足しています。
奥様
周囲で同じ時期に建築された分譲住宅などと比べ、工事期間が2倍近く長かったこともあって、入居後に自宅へ荷物を配達に来た宅配便のドライバーからも、「いつ通りかかっても建築中だったのでどんな家が出来上がるのか楽しみでした」と言われました。玄関ホールに特徴があることもあり、訪問される方からは皆一様に「素晴らしい家ですね」と褒めてもらえることが嬉しいですね。
玄関は室内の中で最も人目に触れる場所ですから、いつもすっきりと片付いているようにしたかったんです。家族の履物類も目立たないよう、シューズクローク室を正面壁の裏側に配置しました。下駄箱の類がないので玄関が広くなり、遊びに来た友人家族のベビーカーも邪魔になりません。普段は屋外に止めてある自転車もいざというときには家の中に入れられます。
玄関ホールに飾られた写真が目を引きますね。
ご主人様
学生の頃からずっと写真を趣味にしてきました。最近ではデジカメで撮影したものはパソコンの画面で見るだけという方も多いそうですが、写真の目的は鑑賞することですから、私は上手く撮影できたものは必ず印画紙にプリントして仕上げることをモットーにしています。ところがこの私のモットーが妻には迷惑をかけていたようで、以前の住まいでは、たくさんのプリントを張り付けた部屋の壁が乱雑に見えて落ち着かないと、しばしば妻から苦情が出ていました。我が家を新築するにあたり、玄関ホールの壁面をギャラリーに見立ててピクチャーレールと照明を設置してもらいました。額装した写真を飾ることは被写体になる子供たちにも楽しみになります。最近では写真を撮ることにも興味を示してくれるようになり、父親として嬉しいですね。
奥様
玄関正面の壁はいろいろと考えた結果、石積み調のタイル貼り仕上げにしました。1階のトイレにも壁一面にインテリアタイル「エコカラット」を使用しましたが、どちらもメーカーのショールームで選びに選んだこだわりのタイルです。住宅というよりも洗練されたブティックやカフェバーのインテリアのイメージですね。リビング・ダイニングも含め、1階のフロアは大人のためのシックで上質な空間を目指しました。小さな子供がいるために“小洒落た店”に出掛けられない分、自宅に居ながら夫婦二人でお酒を楽しめたらいいなと。子供たちはいずれ巣立っていきますから、自分たちにとって望ましいインテリアデザインを重視しました。とはいえ、子供たちにとっても居心地の良い住まいになっていると思います。
ご自宅のプランの特徴を教えて下さい。
奥様
玄関ホールを広く取った代わりに、廊下を無くして玄関ホールから洗面所、キッチン、ダイニングと移動できる、回遊型の間取り配置にしてもらいました。洗面所は脱衣室と分けてあります。洗濯機や洗剤・小物類が洗面所にないため、いつもすっきりと片付けておくことができ、お客様にも気兼ねなく使ってもらえます。キッチン側の壁に若干ゆとりがあるのを利用して、5本のパイプを、高さを変えて互い違いに取り付けてもらいました。タオル類を重なることなく掛けるのに重宝しています。
ご主人様
我が家に隣接する南東側の道路は人通りの多い生活道です。道路境界線までの敷地にゆとりがないので採光を優先し、あえて塀を作りませんでした。窓はすべて「縦滑り出し型」にしました。開口幅が狭いため屋外からは室内が部分的にしか見えず、部屋全体の様子を窺い知られることがありません。リビングには吹き抜けを、ダイニングには南西面にデッキにつながるテラス窓を設けたので、十分に明るいです。「エコキュート」を利用した床暖房で、ほんわりとした暖かさが心地よいですね。吹き抜けがありますが、この冬はエアコンを使うこともなく、床暖房だけで過ごすことができました。
カーポートを建物とは別につくると屋根葺き材など異なる材料が混在することに違和感があると思い、ビルトイン・ガレージにしました。玄関先ポーチの屋根と一体構造になっているので、雨の日でも濡れずにクルマの乗り降りができて便利です。建物正面の表情にもすっきりとした落ち着きがうまれ、良かったと思います。
03
太陽光発電が我が家にもたらすメリット
太陽光発電の導入は御主人のご要望だったそうですね。
ご主人様
太陽光発電は、仕事で産業用通信設備の補助電源に活用するシステムの開発をしているので、私にとっては身近な存在でした。自宅に設置することは自然な流れでしたね。正直な話、経済的なメリットを検討する以前に、興味本位が勝っていたところはありました。とはいえ、太陽光発電を導入する以上は経済的なメリットも見いだせなければなりません。電力会社の電気料金メニューを吟味し、深夜電力を利用する「エコキュート」を導入。オール電化住宅にして、給湯と床暖房をすべて電気でまかなうことにしました。代わりに昼間の時間帯は太陽光発電で得られる余剰電力を電力会社に買い取ってもらえる仕組みで、思いのほか光熱費用は安くなりました。
差支えなければ参考までに、どの程度の光熱費用になっているのか教えて頂けますか?
ご主人様
我が家に設置した太陽光発電システムは3.52kWの発電容量があります。この5月の電気料金は購入電力額の約6000円に対し売電額は約1万2000円となり、我が家にとって約6000円のプラスとなりました。5月は一年を通して最大の発電量が見込める月なので、年間平均より2割程度多いことや、温暖な季節で空調負荷が少ないことを考慮する必要がありますが、それでも通年で光熱費ゼロからプラス達成は十分いけそうな感触です。
でも本当の導入効果は、購入額-売電額の収支よりも、設備を導入していなかった場合と比べてどのくらい金額の差があったのか、です。今回の例ですと、消費電力量から、太陽光発電を導入していなかった場合は約8000円の電気代がかかっていたと予想され、太陽光発電導入による削減額は、差し引き約1万4000円にもなります。 オール電化住宅用契約の場合、電力単価の高い日中の電力の使用を、太陽光発電によって減らすことができるのが電気料金の節約に大きく貢献していますね。
奥様
主人は勤務先で、環境・エネルギー技術関連の部署に配属が変わってから、ますます自宅の太陽光発電の効果検証に熱中するようになりました。仕事も忙しいようで毎日帰宅時間は遅くなっているのですが、欠かさずその日の発電・消費電力量をチェックして、月ごとの集計をまとめています。はじめの内は主人が好きでやっていることだから、と思っていました。でも月々の光熱費の収支金額を教えてもらっているうちに、得した気分にもなり、主人から報告を聞くことが楽しみになってきました。さらに日々の節電にも気配りするようになって、広い意味で環境意識が高まってきます。子供たちにも自然と伝わっていきますから、太陽光発電は電気を賄うこと以上に、家族にとって貴重なメリットをもたらしていると思います。
スタッフ
木の家を建てることが森林の環境保全につながるというメリットを、私共は常々申し上げていますが、今回はお客様から太陽光発電のメリットを具体的に教えて頂く、良い機会になりました。今後導入を検討される方へのご参考にしたいと存じます。本日はありがとうございました。